相場の格言に、「
強気相場は悲観の中で生まれ、懐疑の中で育ち、楽観の中で成熟し、陶酔の中で消えていく」というものがある。これは米著名投資家ジョン・テンプルトンの言葉で、株式市場について、多くの市場参加者が悲観的になっている時が買い場であり、逆に楽観的になっている時が売り場である、ということを意味している。9日の東京株式市場は、日経平均が一時マイナス4200円を記録する暴落となった。イラン戦争が長期化するような最悪の事態になれば、世界の金融マーケットは大崩壊の局面を迎え、やがては世界大恐慌へと繋がって行くことだろう。モノサシでは測れないような判断に困難な非常事態ではあるので、マーケット関係者の判断は極めて難しい局面だろう。株式市場に関する限りは、戦争が比較的短期で終息し、悲観論が消え去る期間を一週間程度と想定して、3月末の配当取りを考えてみるのもチャンスなのかも知れない。最悪、日経平均5万円割れ程度のダメージで済むことを祈りたいものだ。トランプ占いでもしてみようかな(笑)。「
山高ければ谷深し」、「まだはもうなりもうはまだなり」。と言う格言もあるぞ。
〇日経平均株価の終値が2800円を超えて急落し、歴代3番目の下げ幅となりました。週明け9日の東京株式市場の日経平均株価の終値は、前週末の終値よりも2892円12銭安い、5万2728円72銭でした。きっかけは、急激な原油高です。8日のニューヨーク市場では、国際取引の指標となる先物価格が一時、1バレル=119ドル台と、約3年9か月ぶりの水準まで上昇しました。供給不安が長期化するとの見方が強まるなか、投資家心理が冷え込みました。市場関係者からは「企業活動や消費に悪影響が広がることへの懸念がおさまりそうにない」との声があがっていて、不安が高まる状況が続いています。
〇日経平均五年チャート。
〇WTI原油先物五年チャート。

〇ブルームバーグ): 金
融市場では数日前までの様子見姿勢が、より決定的な動きへと一変している。投資家は成長を圧迫しつつインフレを再燃させかねない深刻な供給ショックの長期化を織り込み始めた。売りが浴びせられ、イランでの戦争開始以降、世界の株式市場から約6兆ドル(約952兆円)の時価総額が消失した。主要7カ国(G7)が石油備蓄の協調放出の可能性を協議する見通しだと英フィナンシャル・タイムズ(FT)が報じたことを受け、株式は下げ幅を縮小し、原油も上げ幅を削った。それでも9日の相場動向は異例だった。トランプ米大統領が、イラン国内にはまだ攻撃を受けていない地域があると述べ、原油価格が1バレル=100ドルになっても「支払うにはごく小さな代償」に過ぎず、「安全と平和」のためだと発言したことで、紛争が比較的限定的にとどまるとの期待が後退し、相場が急速に変化していった。原油価格が1バレル=120ドルに迫る中、もはや短期的な衝突を前提としたポジションではなくなっていることが明らかになったと市場参加者は指摘した。北海ブレント原油は日中に一時29%急騰し、約6年ぶりの大幅な値動きを記録した。株式のボラティリティー指標も急上昇し、アジアの取引所全体の売買高は月間平均を大きく上回った。慎重姿勢というよりも投げ売りの様相を呈していた。アレカ・キャピタルのダニー・ウォン最高経営責任者(CEO)は電話取材に対し「振り子はパニックの方向に振れている」と述べ、「あらゆる種類のリスク資産を売却、あるいは縮小しようとする動きが殺到している」と説明した。
〇ブルームバーグ・・・9日に各タイムゾーンで市場がオープンすると、株式や債券、主要通貨が重要なテクニカル水準を相次いで割り込んだ。安全資産需要の高まりを受けてドルは上昇し、エネルギー株は値を上げた。アジア株は一時約5.6%急落し、昨年4月以来の大幅安となった。ブルームバーグ・ドル・スポット指数も上げ幅を拡大した。ガマ・アセット・マネジメントのグローバルマクロ担当ポートフォリオマネジャー、ラジーブ・デメロ氏は「最悪のシナリオとなる確率を投資家は引き上げざるを得なくなっている」と分析。「今回のショックがスタグフレーション的な性質を持つことが課題だ」と述べた。売りの引き金の一つとなったのは、イラン戦争で対立する双方によるエネルギーインフラへの追加攻撃の報道で、長期的な供給ショックへの懸念が強まった。「今週は少しは眠れると思っていたが、そうはいかなくなった」とウィルソン・アセット・マネジメントでヘッジファンドを運用するマシュー・ハウプト氏は真情を吐露。「投資家は長い冬に備えている。終息の明確な時間軸が見えない中、リスクは明確に下方向に偏っている」と語った。最初に取引が始まった市場の一つである日本では、一部のトレーディングフロアで顧客からの問い合わせが殺到し、社内の通信システムが逼迫(ひっぱく)したとの報告もあった。三菱UFJモルガン・スタンレー証券の東克次株式営業部長は、「フロアとしても緊張感は高い状況が続いている」と明らかにし、ディーラーがマイクで会話するものの、引き合いが増えて混線し、「殺伐とした雰囲気」だったと話した。ブルームバーグがまとめたデータによると、外国人投資家は先週、中国を除くアジア新興国株から142億ドルを引き揚げた。少なくとも2009年以降で最大の流出額となる。売りは半導体比率の高い韓国や台湾に集中しており、これらの市場は世界の人工知能(AI)関連投資の主要な受け皿となっていた。日経平均株価とインドのNSEニフティ50種指数に連動するボラティリティー指標は、それぞれ最大62%、23%急上昇し、2024年半ば以来の高水準となった。韓国株式市場では急落を受けて一時取引停止が発動された。
〇「AI脅威論」・・・米調査会社Citrini Research(シトリニ・リサーチ)が2月22日に投稿したブログ「2028年世界インテリジェンス危機」。いわゆる「AI脅威論」。2028年6月30日から振り返るシナリオで、予測ではないとしている。AI(人工知能)の破壊的イノベーションにより米国の失業率は10.2%まで悪化。AI性能向上で必要なホワイトカラー職は減り人員削減、労働者が消費を減らすため企業はさらなるコスト圧縮に動く負のスパイラル。名目GDP(国内総生産)は伸びるが、家庭に資金が回らない「ゴーストGDP」に陥るという暗い未来を描いた。ウォール・ストリート・ジャーナルは、ウォール街に新たな懸念をかき立てたと報じた。米国の2月の雇用統計は非常に弱かった。非農業部門の就業者数が9万2000人減と、予想外のマイナス。失業率は4.4%。1月の4.3%から悪化した。米国とイスラエルの大規模な軍事作戦で、原油高がインフレ率を押し上げるとの懸念も強まった。6日の取引で、原油の国際指標の1つ、ニューヨーク市場のWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)先物は一時バレル92ドル台に急騰。「2~3週間で150ドルまで上昇する可能性がある」とのカタールのエネルギー担当相の発言が意識された。ノーベル経済学賞を受賞したポール・クルーグマン氏は、8日付けブログで、ホルムズ海峡の封鎖が長期化すれば、1979年のイラン革命より深刻な混乱状態になると警告した。