昨年からフェリーツアーで京都や奈良の軽ウォーキングを楽しんでいる。当初は「山の辺の道ウォーキング」だけの参加のつもりでいたが、奈良や京都の古跡を巡って歩いているうちに、段々と毎月の企画が楽しみになって来た。2月は「大和三山」を歩き「安部文珠院」に参拝するツアーなので、事前に学習しておこうと思って、「奈良のトリセツ」を図書館から借りて来て読んでみた。昨年の3月に「三輪山」と「天の香具山」は歩いているが、2月は畝傍山(199m)と耳成山(139m)と天香具山(152m)を一緒に歩く計画になっている。「奈良のトリセツ」の「大和三山」の解説を読んで面白かったのは、古代史の舞台である「大和三山」は人工的に作られた山だとの解説だ。
〇畝傍山の山頂から耳成山の山頂までの距離と天香久山の山頂までの距離は、共に約3km、各山の山頂と冬至線を結ぶと、三輪山から南西に向けて矢が放たれた形の様に見える。
〇 奈良盆地の天香具山、耳成山、畝傍山──いわゆる大和三山は、ピラミッドではないかという説がある。大和三山だけでなく、三輪山、巻向山、忌部山と、奈良盆地の代表的な聖山を結ぶと、巨大なネットワークが形成されるというのだ。まず大和三山だけを見ると、畝傍山を頂点とする二等辺三角形が浮かびあがる。そして畝傍山から、耳成山と天香具山を結ぶラインの中心へ直角に交わる線を引き、延長すると、東北のラインは三輪山から巻向山へ、西南のラインは忌部山にぴたりとぶつかるのだ。驚くべきことにほとんど誤差もなく、ほぼ完全な対称形をつくっている。いや、驚くのはまだ早い。3次元の世界、つまり山の高さで見たときにも、畝傍山、三輪山、巻向山はほぼ一直線に並ぶのだ。横軸・縦軸、いずれをとってもこの3つの山は、計算され、意図的に置かれたようにきれいに並んでいるのである。
〇天香具山は「日本書紀」神代から、畝傍山は初代神武天皇の時代からそれぞれ記述があるのに対し、耳成山は19代允恭天皇の時代まで記述が見つからないとされる。このことからも、耳成山はもともと存在せず、4~6世紀までに人工的に造営されたのではないかと言う疑問がわく。
〇安部文珠院・・・安倍文殊院は西暦645年に創建された寺院。京都・天橋立の切戸文殊、山形の亀岡文殊と共に日本三文殊のひとつ。入試合格祈願や学業成就、厄除け魔除け祈願を願う人々のお参りが多く見られる。
御本尊は「三人寄れば文殊の智恵」の格言で有名な文殊菩薩で、日本最大(7m)、鎌倉時代・1203年に仏師・快慶によって造立された。獅子に乗り4人の脇侍を伴う、渡海文殊群像【5像全てが国宝】である。また、開運弁才天、安倍仲麻呂公、安倍晴明公の御尊像、方位災難除けの九曜星が安置される境内の金閣浮御堂は、霊宝館として内陣参拝でき、季節によって様々な寺宝を見ることもできる。