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行き過ぎもまた相場」・・・相場には勢いというものがあります。経済環境や指標をみて「もう株価が上がるはずがない」と思ったとしても、予想に反してさらに上がり続けることがあります。株式以外の相場についても同様で、2008年ごろの原油価格や2017年ごろのビットコイン価格の急騰・急落は非常に激しいものでした。しかしどんどん上昇した株価もいつかは上昇が止まり、下落するものです。逆もまた然りです。そうして「
行き過ぎ」は解消されることを知っておきましょう。
いくら何でも昨日の「31,458.42 -4,451.28 (15:15)」までは過剰反応で、「行き過ぎもまた相場」で、売りが売りを呼んだセリング・クライマックス状態だったのだろう。昨夜のNY市場もダウ平均は1000ドル安でリターンしているが、CME日経平均先物は、33000円まで戻っている。「山高ければ谷深し、谷深ければ山高し」。

〇これまで日経平均の下落幅ランキングのトップだったのは、米株式相場の大暴落「ブラックマンデー」を受けた1987年10月20日(3836円48銭安)だ。ブラックマンデーは、財政、貿易の「双子の赤字」にあえぐ米経済の先行き不安を背景に、投資家が一斉に株を売ったことが原因だった。米株急落は世界に連鎖したが、バブル景気にあった日本経済を反映し、日経平均はその後持ち直した。89年12月には、当時の史上最高値(3万8915円87銭)を記録している。バブル経済の崩壊を受け日経平均は90年には年間1万5067円も値下がりした。4月2日の1978円、2月26日の1569円は、今も下落幅の上位に残る。90年代後半から、インターネットの普及に伴うITブームが起こったが、2000年4月の高値(2万833円)を境に過度な期待が剥がれ落ち、株価は急落した。「ITバブル崩壊」などと呼ばれる。08年には「リーマン・ショック」が起きた。米国の金融危機が世界経済に波及し、日本の強みである製造業の業績が悪化、09年3月10日には日経平均がバブル崩壊後最安値の7054円98銭に沈んだ。20年にもコロナ禍による急落があった。
今回の株安について、三井住友DSアセットマネジメントの市川雅浩氏は、「世界金融危機や日本発の地政学リスクが起こったわけではなく、過剰反応だ。投機的な動きもみられ、今までの急落とは異なる」と述べた。野村総合研究所の木内登英氏も「ブラックマンデーやリーマン・ショックとは本質的に違う。世界金融危機という様相は今のところ強くない」と指摘。〇
6日の東京株式市場で日経平均株価は4営業日ぶりに大幅反発し、終値は前日比3217円04銭(10.23%)高の3万4675円46銭だった。終値ベースの上げ幅は1990年10月2日の2676円55銭を上回って過去最大、上昇率は歴代4位の大きさだった。前日に4451円安と過去最大の下げ幅を記録していたため、海外の短期筋を中心に自律反発を狙った買いが膨らみ、ほぼ全面高の展開が続いた。上げ幅は3400円を超える場面があった。5日に米サプライマネジメント協会(ISM)が発表した7月のサービス業景況感指数が6月から改善し、このところ市場に急速に広がっていた米景気後退への過度な不安がいったん和らいだ。米長期金利の下げ止まりを背景に外国為替市場で円相場が一時1ドル=146円台と大きく円安・ドル高方向に振れ、投機筋を中心とした海外勢の先物買いに弾みを付けた。米ダウ工業株30種平均は前日に1000ドルを超える下げとなっていたが、日本時間6日のダウ先物などが持ち直したほか、韓国総合指数などアジア株式相場の上昇もあって、世界的な株安連鎖への懸念が後退した。
前日までの相場急落で含み損が拡大したり、信用取引で追加担保の差し入れを求められる「追い証」が発生した個人投資家も多いとみられ、買いの主体は海外短期筋に限定されていたとの見方が多い。戻り待ちの売りで伸び悩む場面もあったが、先高観が急速に戻るなかで先物買いの勢いは強く、大引けにかけて再び上げ幅を広げた。