「あの花々にもう一度・・・」21日は親父山~障子岳を歩いて、祖母山特有の希少種の花々を三年ぶりに鑑賞して来ました。
〇ウバタケギボウシ・・・山地の尾根筋の岩場に生える草丈30~40cmの多年草。ふちが波打つ葉は広卵形、長さ8cm、幅が4cmほどで、主脈の左右に3本の平行脈がある。葉柄には紫褐色の線状の斑点が目立つ。花期は7月、紫褐色の斑点がある細い花茎の先に紫色の花を数個つける。祖母山の特産種で、基準標本産地は「祖母山」。個体数はごく少なく、生育地は人の踏みつけや採取などで、絶滅の危険性が高い
〇ウバタケニンジン・・・高所の岩地に生育するやや小型の多年草(一稔草)で、茎は低く高さ20〜50㎝となり、上部で枝を分ける。葉は互生し2〜4回3出羽状複葉で、羽片は細い列片に切れ込み、終裂片は幅1〜4㎜の線形〜披針形となる。葉柄は下部で膨らんで鞘となる。花序は複散形花序で、多くの小さな白い花をつける。花期は7〜9月。果実は楕円形で広い翼がある。
〇ツクシカラマツorミヤマカラマツ。
〇ツクシカラマツ・・・シベ咲きの花が美しい多年草の筑紫カラマツは正確な分布が分かっておらず、ムラサキカラマツと屋久島カラマツの交配種ではないかと言われています。軽い雰囲気を持った葉と小さな花が可愛らしく、良く増えるため盆栽の下草に使われることもあります。
〇ミヤマカラマツ・・・ミヤマカラマツは、カラマツソウ属の仲間のうちで、高山に多い種類。葉は2-3回3出複葉で、白い花糸の目立つ花を咲かせる種類はいくつかある。もっとも多いのはカラマツソウで、やはり高山帯から山地帯まで幅広く分布しているが、全体に大型で葉柄のつけねに大きな托葉があるのがポイントになる。ミヤマカラマツは托葉はない。また、ミヤマカラマツは雄しべの花糸の基部が細くなり柄状になるのに対して、カラマツソウでは下から上まで太さが変わらない。また,カラマツソウでは花期には雌しべにほとんど柄がなく、花の中心部にかたまってついているのに対して、ミヤマカラマツでは柄があり雄しべと識別しにくい。カラマツソウが日当たりのよい草原に多いのに対して、ミヤマカラマツは林の縁に咲いていることが多い。