〇「映画「フィールド・オブ・ドリームス」の中の一場面で、夕闇の中にトウモロコシ畑から出現して来る野球人の幽霊は、1919年に(ブラックソックス事件)で球界を永久追放され、失意のうちに生涯を終えたはずの“シューレス”・ジョー・ジャクソンだった。「嘘だと言ってよ、ジョー!」("Say it ain't so, Joe!")・・・このフレーズ『嘘だと言ってよ!』は、大リーグ史上もっとも有名なフレーズの一つとして定着し、現在にいたるまでメジャーリーグにスキャンダルが持ち上がるたびに新聞の見出しで繰り返し使われているが、この事件の裁判に出頭したシューレス”・ジョー・ジャクソンに対し、幼いファンが叫んだ悲痛な言葉として有名だ。自分も「西鉄ライオンズに起きた「黒い霧事件」では、プロ野球界を永久追放されることになった当時の西鉄ライオンズのエースだった池永投手に対して「嘘だと言ってよ池永さん!!」と投げかけたくなるような、野球に目覚め始めた少年の切なくやるせない思いだった。憧れのプロ野球に八百長が存在することなんてありえないと思ったし、度胸満点のマウンド上の颯爽とした姿の池永投手までもが、八百長試合に加担していたなんてどうしても信じられなかった。池永氏が永久追放されてから後も、プロ野球界では、ファンの夢を砕くような不祥事が多々出現して来るが、永遠に「黒い霧事件」を風化させることなく、公正で血沸き肉踊る名勝負を期待したいものだ。