毎年「レッドデータブック大分2011」に掲載されている稀少種の山野草を追いかけ楽しんで来たが、28日は、時期的に夏遠征と重なり、散策の機会を逃していた「ウバタケギボウシ」を追いかけることにした。この花を散策するには、尾平登山口~祖母山を歩くしかないと考えていたので、夏の暑い日に長丁場の痩せ尾根を歩くには、暑さに弱い自分にとっては勇気のいる行為で登山を躊躇していたが、「祖母山のウバタケギボウシ」をネットで検索していたら、障子岳の山頂付近にも咲くことを知り、四季見橋登山口から障子岳を往復することにした。この登山路なら片道2時間あれば登れるし、雑木林で夏場の陽射しを避けることが出来る。「憧れの花」に向けて嬉々たる思いで、登山口を出発した。
四季見橋登山口(6:05)~親父山(7:33)~障子岳(8:28)~親父山(10:02)~四季見橋登山口(11:29)。歩行距離7.1km。111日目。
〇ウバタケギボウシ・・・山地の尾根筋の岩場に生える草丈30~40cmの多年草。ふちが波打つ葉は広卵形,長さ8cm,幅が4cmほどで,主脈の左右に3本の平行脈がある。葉柄には紫褐色の線状の斑点が目立つ。花期は7月,紫褐色の斑点がある細い花茎の先に紫色の花を数個つける。
祖母山の特産種で,基準標本産地は「祖母山」。個体数はごく少なく,生育地は人の踏みつけや採取などで,絶滅の危険性が高い。(大分県レッドデータブック)。

四季見橋登山口から造成中の林道を歩いて、途中から従来の登山路に入った。下山はツーチャン路を利用した。何処まで延びる林道か知らないが、完成すれば、登山も随分と楽になりそうだ。

親父山山頂からの障子岳、古祖母山の展望。下段は登山路から眺めた三尖、阿蘇方面の展望。

障子岳山頂。雄大な祖母山、古祖母山の展望が広がる。この秋は祖母山系の山々を主体に歩いてみようと考えている。

障子岳周辺の岩壁にウバタケギボウシが沢山咲いていたが、大半は花が萎んでしまっていた。僅かに花びらが鑑賞出来たのが一番最初の写真だった。一輪だけでもまともな花を鑑賞出来て良かった。「レッドデータブック大分2011」に掲載されている山野草で、未鑑賞の花は「キバナノコオニユリ」、「シロテンマ」、「タガネラン」の三種類だが、それぞれに追いかてもなかなか鑑賞が難しそうな花だ。今回のウバタケギボウシで、「花追い探偵団」は終了することにする。「レッドデータブック大分2011」は、猪瀬戸の野焼きに二年だけ参加したが、その時の縁で購入した本だ。有難い山野草の参考書になった。

障子岳のウバタケギボウシの咲く岩場からの雄大な祖母山の展望。脚力もかなり衰えて来たが、これから数年は、もうひと踏ん張りで、老体に鞭打ってこの山系を楽しむことにしよう!!。早く涼しくならないかな(笑)。

障子岳岩場。ウバタケニンジンの飾る祖母山の遠望。
〇ウバタケニンジン・・・葉は互生し2~4回3出羽状複葉で、小葉はニンジンの葉のように細裂し、光沢がある。葉柄は下部で膨らんで鞘となる。花序は複散形花序で、多くの小さな白い花を密につける。花序外側の花が先に開く。花弁の先は内曲する。 果実は楕円形で広い翼がある。環境省絶滅危惧Ⅱ類(VU)。和名の姥岳は祖母山の別名、人参のような葉でウバタケニンジン。よく似たイシヅチボウフウとは小葉がニンジンのように細裂していること、生息地域の違いで見分けがつく。 東赤石山の岩場や礫地など他の植物が侵入できないような場所に生えている。

天梅(ヤシャビシャク)、ショウキラン。
〇ショウキラン・・・ショウキラン(鍾馗蘭、学名:Yoania japonica)はラン科ショウキラン属の多年草。葉緑体を持たず菌類に寄生する腐生植物。なお、ヒガンバナ属のショウキズイセンの別名でもある。ここではラン科植物の方について述べる。通年地下茎の形で成育し、7-8月の花期のみ花茎を地上に伸ばし、花を咲かせる。花茎の高さは10-25cmであり、鱗片状の葉を持つが目立たないので、地表から唐突に花序だけが生えた姿に見える。花は美しいピンク色をしており、1週間程度で黒くしおれる。腐生植物であり、光合成を行わず、菌根を形成し、共生により栄養を得ている。

アキノキリンソウ、ノギラン、オトギリソウ、タツナミソウ。

ヤマジオウ、ホソバシュロソウ、ヒヨドリバナとアサギマダラ。
〇ホソバシュロソウ・・・葉は線状披針形、幅が3㎝以下で花柄が1~1.7cm。茎頂に長さ30~50cmの花序を出し、大きさ1㎝ほどの黒紫褐色の花をつける。シュロの名前は根元の茎を包んでいた葉柄がシュロの幹を包む毛のようになることから。細い葉を持つことでホソバシュロソウ。

下山路からの祖母山の展望。親父山からの下山はツーチャン道を下山した。

下山道から眺めた古祖母山、三尖の遠望。

つーちゃん道分岐から眺めた黒岳、三尖の展望。下段の写真は、分岐傍の大岩に咲いていたブンゴギボウシ。分岐の大岩に群生していたが、全部が萎れていたので接近せずに撮影。
〇ブンゴギボウシ・・・大分県特産で,「祖母・傾山地」だけに分布。生育地は極めて狭く,個体数も少ない。園芸による採取や植生の遷移などによる絶滅の危険性が高い。祖母・傾山地。縦走路沿いの岩場や林道沿いの急峻な崖地のごく限られた場所に生育している。大分県特産種。基準標本産地〔祖母山;竹田市・緒方町)。(大分県レッドデータブック)。
親父山から下山後は、尾平登山口に向かい、川上渓谷でキレンゲショウマを鑑賞の予定だったが、三秀台方面へと下りて、翌日は九重に御来光登山をすることに変更した。途中の阿蘇原野で鑑賞した花々。カワラナデシコ、キツネノカミソリ、ヤブツルアズキ、ヤツシロソウ。

オミナエシ、ワレモコウ、オグラセンノウ、アソノコギリソウ。

タカトウダイ、シロバナクサフジ、ホソバシュロソウ、キリシマヒゴタイ。
